君が夢から覚めるまで
足が痛い。
ちょっとオシャレして、いつもよりヒールの高い靴を履いていた。
まさか亮の家から走り逃げるなんて思ってもみなかった。
滑り込むように最終電車に乗った。
最終に乗るのは初めてではない。
いつもは離れるのが惜しくて…時間ギリギリまで一緒にいた。
なのに…こんな気持ちで最終電車に乗った事があっただろうか…。
なぜ…亮はあんな事したのだろう…。
何をどう考えても香帆には分からなかった。
「あ…」
ガラスに映った自分を見て思い出す。
「ヘアクリップ…忘れてきちゃった…」
多分、押し倒された時、亮の部屋で落としたのだろう。
取りに行く気にもならない。
「結構気に入ってたのにな、あれ…」
またもや大切にしてたモノが、手から離れて行った。
ちょっとオシャレして、いつもよりヒールの高い靴を履いていた。
まさか亮の家から走り逃げるなんて思ってもみなかった。
滑り込むように最終電車に乗った。
最終に乗るのは初めてではない。
いつもは離れるのが惜しくて…時間ギリギリまで一緒にいた。
なのに…こんな気持ちで最終電車に乗った事があっただろうか…。
なぜ…亮はあんな事したのだろう…。
何をどう考えても香帆には分からなかった。
「あ…」
ガラスに映った自分を見て思い出す。
「ヘアクリップ…忘れてきちゃった…」
多分、押し倒された時、亮の部屋で落としたのだろう。
取りに行く気にもならない。
「結構気に入ってたのにな、あれ…」
またもや大切にしてたモノが、手から離れて行った。