言えないこの気持ち
晴翔の友達がニヤついてるのがわかる。なんだか恥ずかしくなって思わず晴翔の頭をべしっと叩いたまいに、「いてっ」と小さく漏らした晴翔。

「相変わらず馬鹿力だな……」
「バスケ部で鍛えてるからね。腕の力は」
「使い所間違ってるだろ」

大袈裟に痛いと叫ぶ晴翔に、ため息をつく。

「ため息なんか吐くなよ」
「誰のせいよ」
「お前じゃないの?」

笑いながらそう言う晴翔に、叩くぞ?という意味を込めて腕をあげると、ごめんごめん、とまた笑いながら謝る。
まいは笑ってる晴翔を見て、胸がきゅうっとなるのがわかった。

「(そうやって笑いかけてくるのは…幼なじみだからなのかな)」

そこに、幼なじみ以上の感情はあるのか───
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