ただ好きになっただけ。
息子が生まれる前までは、颯太の部屋で一緒に寝ていたが、生まれると
同時に夜泣きによる睡眠不足で颯太の仕事に支障が出ることを懸念し、
息子と共に私の部屋で寝ることにした。
だからかれこれ3年以上夫とは一緒に寝ていない。
始めは少しばかり寂しく感じていたが、かわいい子供の寝顔を独占
できるのも悪くない。
私とは対照的に一人の時間が好きな性分の夫は、仕事から帰ってくると
ほとんど自身の部屋から出てこない。
たまに早く帰ってくれば、息子と遊ぶこともあるが夫婦の会話というものはほぼない。
夫婦なんてそんなもの、だと言われればそれまでだが、いつまでたっても
寂しさは拭えなかった。
キッチン周りを片付け、今日はもう寝ようと布団に入る。
寝る前にもう一度とスマートフォンをチェックすれば、また一件
新着メッセージが届いていた。
“怒った?今度ちゃんと埋め合わせするから”
また一つ、ため息をつけば虚しさがこみ上げてきた。
いつだって相手の都合に振り回されて、約束をキャンセルされるのは何度目だろうか。
そのたびに平気なふりをして、自身に嘘をつく。
私には我がままをいう権利も、傷つく資格もないのだから。
同時に夜泣きによる睡眠不足で颯太の仕事に支障が出ることを懸念し、
息子と共に私の部屋で寝ることにした。
だからかれこれ3年以上夫とは一緒に寝ていない。
始めは少しばかり寂しく感じていたが、かわいい子供の寝顔を独占
できるのも悪くない。
私とは対照的に一人の時間が好きな性分の夫は、仕事から帰ってくると
ほとんど自身の部屋から出てこない。
たまに早く帰ってくれば、息子と遊ぶこともあるが夫婦の会話というものはほぼない。
夫婦なんてそんなもの、だと言われればそれまでだが、いつまでたっても
寂しさは拭えなかった。
キッチン周りを片付け、今日はもう寝ようと布団に入る。
寝る前にもう一度とスマートフォンをチェックすれば、また一件
新着メッセージが届いていた。
“怒った?今度ちゃんと埋め合わせするから”
また一つ、ため息をつけば虚しさがこみ上げてきた。
いつだって相手の都合に振り回されて、約束をキャンセルされるのは何度目だろうか。
そのたびに平気なふりをして、自身に嘘をつく。
私には我がままをいう権利も、傷つく資格もないのだから。