お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました
「ありがとうございます。修矢さん、病院は大丈夫なんですか?」
「午後は休診」
「そうだったんですね」
千花の妊娠がわかってからというもの、修矢の過保護ぶりは加速し、できる限り家のことをしようとしている。千花と同居する以前は家事代行サービスにすべてをお願いしていて、家事のいっさいを経験したことがなかったというのに、不慣れながらも料理まで手伝ってくれるのだ。
千花は、修矢と結婚して本当によかったと心から思っていた。
「身体の方は?」
「大丈夫です」
そうして修矢は、一樹がいるにもかかわらず、千花の髪にキスをひとつ落とした。
「しゅ、修矢さんってば……!」
恥ずかしさに千花が思わず修矢の胸を押し返すと、「別にかまわないだろ」と一向に気にする様子はない。それどころか、まるで見せつけるように千花の腰を引き寄せた。
「新婚ってのは独身には目の毒だな」