お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました

そう言いながらスマホをソファに置く。早く帰してあげようと思ったくせに、自分から引き伸ばしたことにも気づいて焦る。


「わかった。それじゃ、そのプランナーに約束を取り付けてくれ」
「え?」
「できれば明日」
「あ、明日ですか!?」


いくらなんでもそれは無理ではないだろうか。千花はまだ直接やり取りすらしていない。


「式までに時間がない」
「それはそうなんですけど……。いっそのこと二ヶ月以内と決めないで、準備ができ次第とか、式場の空きがあればとかにしてはどうですか?」


千花の提案に修矢がピクリと眉を動かす。どうやら、それでは納得できないらしい。


「……あの、ひとつ聞いてもいいですか?」


千花の言葉に修矢は目だけで〝どうぞ〟と答える。


「どうしてそんなに急ぐんですか?」


修矢は片方の眉だけを起用に釣り上げる。

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