お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました
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翌日の月曜日、午後三時。千花はわたせキッチンに迎えに来た修矢の車に乗り込んだ。
昨日の今日だというのに、幸運にもプランナーとの予約が取れたのだ。
東子たってのお願いということで、なんとか時間を作ってもらうことに成功。一時間という短いものだが修矢の希望通りになり、千花はホッとしていた。
ちなみに今日から修矢のマンションと自宅との半々の生活が始まるため、車のトランクには千花の大きなキャリーバッグが積まれている。
「料理、得意なんだな」
唐突に修矢が話を振る。
「得意というか好きって言ったほうがいい感じです」
子供の頃から弁当屋の仕事を手伝うことも多く、料理には自然と慣れ親しんできた。親に『おいしい』と言われることが嬉しくて作っていた部分もある。
「キーマカレー、うまかったよ」
「ほんとですか? よかった」