自己流恋愛組曲



「ありがと」


「別にいいよ」



「っていうか二人とも俺の意思は??

俺の意見は一切シカトなの!?当事者なのに~!!」


「お前に拒否権はないんだよヘタレ」


隆弘がしれっと言い放った。

「ひど!!ねぇ、最近俺の扱いホント酷くない!??」


煩いくらいに騒ぐ友貴に、

つかつかと歩み寄る隆弘は恐ろしい形相をしていた。

「お前は俺からそんな情けない顔で香奈を捕ったのかよ」

情けないツラしてんじゃねえ元四番!


「・・・、!!」


友貴の目が大きく開かれた。



「・・・しょうがないなぁ・・・」


「ほら、早くバッターボックス立てよ」









「行くぞー、一打席勝負な」



「おお!」






初めて見る、友貴がバットを持って構える姿。








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