自己流恋愛組曲
「・・・じゃあ友貴!お前この問題解いてみろー」
「えー、とけねーよそんなのー」
算数の時間。
野球ばっかやってた俺に勉強はほんとに駄目だった。
「お前野球ばっかやってるからだあほー」
「ひど、あほって!」
さされた問題はほぼ解けないから
先生には馬鹿にされるし、クラスの奴には笑われるし・・・
むかつくなー
あからさまに拗ねた顔をして席に座ると、
後ろから背中をつつかれた。
「んー?なんだよ、中川ぁー」
「おっまえ、またとけねーのかよー」
「・・・む、ぐ」
中川だって同じやきゅーぶじゃねえかよー
って反論すると、中川は小学生のくせして
意地悪く笑って
「おれはふつーにとけるもん」
と言った。