自己流恋愛組曲
前の授業が体育だった人もいるのか
購買はものすごい人の量だった。
「~~っあ、あった!!残ってたー!!」
カオルは目当ての焼きそばパン確保に夢中になっていて
私はというともっとずっと後ろのほうで
パンの争奪戦を眺めていた。
「ねーねー」
「?っ!安西!・・どうしたの??」
肩をつついて話しかけてきたのは安西だった。
困ったように伏せられた睫は以外にも長くて
不覚にもドキりと胸が高鳴った。
「あんさー、俺鮭弁買いたいんだけどさぁ
お金足りなくて・・・・300円貸して??」
「あー、いいよー
ちょっと待って・・・」
ガサガサと財布を取り出して小銭を漁る。
「あ、」
と、
そういえば私今日お弁当だからお金殆ど持ってきてない。
「私もない」
「え~??」