自己流恋愛組曲
track 3.
あきらからの思いがけない告白から、
何日が経ったんだろう。
両想いなのにも関わらず、
私は恥ずかしすぎて、
あきらと話せずにいた。
「私も好きだよ」
なんて、言えなくて、
あの日は結局お互い顔を真っ赤にして
無言で家に帰った。
家に帰ってからは真っ赤な顔の私を見て、
お母さんが「熱でもあるんじゃないの」
と体温計を出したり、
「違う違う!」と大きな声で叫んで
私が部屋にこもってしまったことに
お父さんもお母さんも余計に心配してしまって。
後のフォローが大変だった。
でも、その日の夜にあきらからのメールを受信した携帯を、
わたしは手に取ることが出来なかった。