空の下にいるときに。
「なんで、もっと嬉しそうじゃないわけ?

10年ぶりの再会だぜ?」


な、なんていうか…

「チャラ男になってる!」

「はぁ?」

「わたしの知ってる颯はそんなんじゃない!

あ、あ、あ!学校行かなきゃ!」

わたしはわざとらしく、この場を離れようと自転車を跨ぐ。

「早苗ー。公園、5時なー。」


だ、だれが聞くものですか!

わたしは聞こえないふりをして自転車を全速力で漕いだ。


***

「少女漫画かってーの。」

わたしは学校につくなり、親友たちに颯の話をした。
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