年下御曹司の、甘い提案が聞きたくて。
「何はともあれ、君の方から婿養子の件を断ってくるなら俺の方も助かる。都築商事とは付き合いも長いし、是非とも縁続きにはなっておきたいもんだが、それならもっと、適した相手の方がいいからな」
…いや、まあ君のことが駄目という訳ではないんだ…と言い直す相手に笑みを浮かべ、輝は「そうハッキリ言ってくれても大丈夫ですよ」と促した。
「本妻の子供でないと困る…とあいつにも言ってやって下さい。その息子たちは父親の胡座の上で遊んでばかりいるから、少しは外の世界を知って、苦労を味わってみればいいんです」
その方がきっとまともな人間に変わる筈だと言い放つ輝に目を向け、土井社長はククク…と笑い声を漏らした。
「君は相変わらず辛辣な言い方をするな」
恨みを忘れてないのか、と問われ、輝は肩を竦めた。
「忘れるも何も俺の握ってきた契約を何度も取り上げてしまった奴らですよ。そう簡単に恨みも消えたりなんかしませんよ」
でも、その度に助け舟を出して頂いたことには感謝しています…と話し合う会話の意味が不明で、一体この社長さんにはどんな風に世話になってきたの?と思いながら顔を見た。
…いや、まあ君のことが駄目という訳ではないんだ…と言い直す相手に笑みを浮かべ、輝は「そうハッキリ言ってくれても大丈夫ですよ」と促した。
「本妻の子供でないと困る…とあいつにも言ってやって下さい。その息子たちは父親の胡座の上で遊んでばかりいるから、少しは外の世界を知って、苦労を味わってみればいいんです」
その方がきっとまともな人間に変わる筈だと言い放つ輝に目を向け、土井社長はククク…と笑い声を漏らした。
「君は相変わらず辛辣な言い方をするな」
恨みを忘れてないのか、と問われ、輝は肩を竦めた。
「忘れるも何も俺の握ってきた契約を何度も取り上げてしまった奴らですよ。そう簡単に恨みも消えたりなんかしませんよ」
でも、その度に助け舟を出して頂いたことには感謝しています…と話し合う会話の意味が不明で、一体この社長さんにはどんな風に世話になってきたの?と思いながら顔を見た。