年下御曹司の、甘い提案が聞きたくて。
もう何でもいいから欲しい…とお願いする私を彼はゆっくりと愛撫して焦らす。
焦らされるとますます快感は大きくなっていき、彼と繋がる頃には、頭の中が真っ白になってしまって意識が吹き飛んでいきそうだった___。



「のぞみっ……」


苦しそうな声と共に輝の動きが早くなる。
その動きに合わせて軋むベッドの上で、私達は何度も何度もお互いの名前を呼び合って果てた___。




明け方、疲れきって微睡む彼の横顔を見つめ、この人を心から幸せにしたいと願った。
そして、自分自身も幸せになりたいと心の底から感じ、ぎゅっと手を握りしめて愛を囁く。



「輝……愛してる……」


声はか細くて、きっと彼の耳には届いてもいないと思っていたのに。


「俺も…望美を愛してる。絶対に幸せになりたいから、俺と結婚して……」


瞼を開けた彼が囁き返してきて、私の胸は大きく弾んだ。
瞼を開けたまま輝は私をじっと見つめていて、その瞳を見返しながら私は答えを返した__。


「…はい。喜んで」


ようやくプロポーズを了承し合って私達は微笑み合う。
一緒にずっと歩いていこうと決め、お互いの背中を、もう一度抱きしめた………。



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