しせんをわかつ
プロローグ
「これ で最後にして 」
首許に 青く光る ナイフ
「相手にしてない初めから 」
唾を飲む
「嫌いなの初めから もう来ないで?」
彼女の 左の口端だけ 5ミリ あがった
立ちすくむ男に刺さる刃は
無色透明
いや
刺されたのは僕
「見てるのはあまり趣味が良くないね」
視線を共有したのは
僕
そして 彼女は
そして 君 は
僕に