しせんをわかつ
∞1. 聡
−− 僕は −−
僕は、時枝 聡(トキエダ サトシ)、大学一年。大学の近くで二人暮しをしている。
一緒に暮らすのは、時枝 琴子(コトコ)、大学一年、同い年。
双子ではない。妹だ。
琴は、12歳の時に、事故で両親を亡くして、うちに引き取られた。
僕は、そう、きいている。
僕は、覚えていない。
記憶喪失のままだから。
高三の時、家の火事で、両親と兄が亡くなった。
そう、きいてる。
僕は、あの火事の、2週間後に、病室で目が覚めた。
そこが、今の僕の記憶の一番昔、だと思う。
一緒に暮らすのは、時枝 琴子(コトコ)、大学一年、同い年。
双子ではない。妹だ。
琴は、12歳の時に、事故で両親を亡くして、うちに引き取られた。
僕は、そう、きいている。
僕は、覚えていない。
記憶喪失のままだから。
高三の時、家の火事で、両親と兄が亡くなった。
そう、きいてる。
僕は、あの火事の、2週間後に、病室で目が覚めた。
そこが、今の僕の記憶の一番昔、だと思う。