さよなら、大好きな人

家に帰ってきたあたしと心菜

両親はすでに他界してていないから
あたしと心菜は2人で暮らしてる

「で？」

「でって」

「話聞くっていったじゃない。
あたしだって散々心愛に聞いてもらったんだもん。
今度はあたしの番」

「最近ね？あたし竜也とうまく行ってるのか
わからないと気があるの」

「え？」

2人で帰ってるなんてもう
あのバレンタインからしてない

「あたし、ずっと1人で帰ってきてるの。
竜也、卒業とか、受験で忙しいって
一緒に帰れないって」

「そんなこと」

「竜也が県外のいい大学に行きたいって知ってるから
あたしはそれを応援してあげたい」

してあげたいんだけど

一緒にいてほしいって
思う事もあるの

「矛盾してるんだ」

「心愛。矛盾してたっていいんじゃない？」