赤いジャケット
ライブハウスに着くと、
直ぐに キミは歌う番が来て、
あたしは ずっと きみばかり見てしまってた。
何かに急かされるように、だけど何より、楽しそうに
歌うきみの声がすき。高音で伸び切れなかった声の欠片が、掠れる小さな叫びになる、
胸を締め付けられそうになる、その叫びの切なさが好き。
歌が好き。このバンドが好き。
だから、こんな風に、スタッフになって手伝える、
カノジョじゃないけど、近くにいれる。
演奏が終わって、物販の椅子でグッタリしてるきみに
わたしが「おつかれ」と、笑い話しかける。
「今日はほんとに疲れたよ。年かな?」キミが冗談ぽく言いながら笑った。
あたしもつられて笑った。
このままで十分じゃない?、そう言い聞かせる。
それは本心だって、本気で思う、思った瞬間、
けたたましい程に高音の女の子の声、
きみに話しかける。
カノジョの声。
直ぐに キミは歌う番が来て、
あたしは ずっと きみばかり見てしまってた。
何かに急かされるように、だけど何より、楽しそうに
歌うきみの声がすき。高音で伸び切れなかった声の欠片が、掠れる小さな叫びになる、
胸を締め付けられそうになる、その叫びの切なさが好き。
歌が好き。このバンドが好き。
だから、こんな風に、スタッフになって手伝える、
カノジョじゃないけど、近くにいれる。
演奏が終わって、物販の椅子でグッタリしてるきみに
わたしが「おつかれ」と、笑い話しかける。
「今日はほんとに疲れたよ。年かな?」キミが冗談ぽく言いながら笑った。
あたしもつられて笑った。
このままで十分じゃない?、そう言い聞かせる。
それは本心だって、本気で思う、思った瞬間、
けたたましい程に高音の女の子の声、
きみに話しかける。
カノジョの声。