赤いジャケット
彼氏の周りの女の子の輪に入ろうと 必死なのも、
痛々しいほどに伝わる。

あたしを呼ぶ
声にも 笑顔にも
それが伝わり過ぎる程に 伝わる。


だけど、打算的なのは 私のほうだ。

話せば、もっと話せるのに
わざと距離を保つ。

私と彼女が 仲良くなったら、
きみは 私と居るとき、彼女が隣に来ても

気を遣わずいられるようになるでしょう?


それが厭で

彼女と あまり話したくない。

問題ありそうな雰囲気は確かにあるけど
ワルイ子ではないんだよなあ…


彼女の 声を笑顔を
思い出して
感じていた。
< 7 / 9 >

この作品をシェア

pagetop