3秒後、きみと恋がはじまる。
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「え。有村くんと瀬川さん、同じ塾に通うの?」
驚くユリとスミレに、うん、と視線を落とす。
「それは…やばいね」
「やっぱりそうだよね!?」
だって……と、スミレが机の中からスケジュール帳を取り出し、今月、つまり7月のページを開く。
「もうすぐ夏休みだよ。桃は有村くんと会えないけど、きっと瀬川さんは夏期講習で毎日のように有村くんに会えるはず…」
真剣な表情のスミレに、はっ、と息を飲む。
そうだ、忘れてたけど…。
期末テストが終わったということは、もうすぐ夏休みで。私は茜くんに、1ヶ月以上会えなくなっちゃうんだ…。
それなのに雪音ちゃんは、同じ塾だから夏期講習なんかで茜くんに会える。
そ、そんなの寂しすぎる!
「どうしよう……もうだめだ…」
がっくり、と机に突っ伏す私を、慌ててユリとスミレが慰めてくれる。
「ほら、でも瀬川さんは有村くんのこと好きなわけじゃないし!」
「……そう、かな」
私は茜くんが好きだから。
茜くんのことが好きな女の子の表情だって、分かってしまう。
「有村くんは女の子嫌いらしいし!」
「そうなの、かな…」