3秒後、きみと恋がはじまる。
「うーん、どうしたらいいんだろう…。
有村くん、夏休みも桃に会ってくれるとは思えないし」
「だよねぇ!」
「だからと言って桃が塾に通うわけにも行かないよね…。あの2人が行く塾は桃にはレベルが合わないよ」
「そうなの…」
うーん、と3人で頭をひねる。
こんなに私のことで悩んでくれるなんて、いい友達を持ったなぁと思う。
「…夏休みにデート、してくれないか頼んでみる」
「そうだね!当たって砕けろだよ!」
ちょっと励まし方を間違っているユリに、「砕けちゃだめだよ!」と突っ込むスミレ。
そんな2人に「行ってくる!」と宣言して、ガタンと立ち上がり茜くんのところへ向かった。
正直、「デートしてください」なんて言って茜くんが頷いてくれるなんて思えないけれど。
「嫌だ」って言われるのが目に見えているけれど。
それでも言ってみるくらい言ってみてもいいよね!
だってこのままじゃ、1ヶ月以上、茜くんに会えないんだもん。