3秒後、きみと恋がはじまる。



『明日、花火が7時から上がるみたいなので6時に駅待ち合わせでいいかな?』


キラキラの絵文字とともに茜くんに送ったメッセージがやっと既読になって、『わかった』とだけシンプルな返信が返ってきて。


いつもは茜くんは返信をくれないから、嬉しくなってスクリーンショットなんか撮ったりしてしまった。



「楽しみ〜!」



ウキウキしながらお風呂に入って、念入りにスキンケアして、ちょっと高いトリートメントも使った。

布団に入ってからも全然眠れなくて、遠足前の子供みたいだなぁと少し複雑な気持ちだったけれど。



綺麗な花火を一緒に見て、それで。

『花火よりも綺麗だよ』なんて、浴衣姿の私を見つめる茜くん…!


そんな妄想をしながら、ふと我に返って、

「茜くんはそんなこと言わないわ…」

と現実を見てしまうなどしていたら、いつの間にか眠っていたらしい。





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