3秒後、きみと恋がはじまる。



次の日は、珍しく朝早く目が覚めて。

アラームも鳴っていないのに目がさめるなんて珍しくて、お母さんをびっくりさせてしまって。




それでも待ち合わせは夕方だから、することがなくてひたすら『デート うまくいくコツ』を検索していろんな恋愛コラムのサイトを読み漁ったりしていた。




「とりあえず遅刻だけは絶対にダメ!」



そう自分に言い聞かせて、かなり早い時間から、お母さんに手伝ってもらいながら浴衣を着て、それから髪もくるくる巻いてアップにして、メイクして大人っぽい赤いリップを塗って。


「もう支度終わっちゃった…」



まだ待ち合わせしている駅に向かうには早い時間だったけれど、これ以上家にいてもそわそわしてしまうだけなので、気合いを入れて家を出た。



< 132 / 265 >

この作品をシェア

pagetop