3秒後、きみと恋がはじまる。
「お待たせ」
私がいろんなことを考えすぎてテンパっていると、急に頭上から降って来た大好きな声。
「っ、わ!茜くん!
だ、大丈夫…全然待ってないので!
むしろ来てくれてありがとう!!」
「落ち着けよ」
くくっ、と肩を揺らして笑う、茜くん。
茜くん、笑ってる…!
「茜くん、私服初めて見た!格好いい!」
待ちに待っていた茜くんの私服は、細身のジーンズに半袖のシャツというシンプルだけど大人っぽい格好だった。
こういうの好き〜!ていうか、茜くんが着てる物ならなんだって好きになると思うけど!
「へえ、浴衣とか着るんだ」
気付いてくれた!
ていうか茜くん、この人混みの中から私のこと先に見つけてくれたの、結構嬉しいな…。
「そうなの、花火大会だから…」
「まあいいんじゃない」
「!!!」
いいって言ってくれた!
いつも褒めてくれない、冷たい茜くんからしたら、これは褒め言葉だよね!?