3秒後、きみと恋がはじまる。
「なんかドキドキするね!」
「先生に見つからないか怖いね」
先生たちの巡回が終わったことを見計らってから、旅館の裏にみんなで集まる。
「!!見て、ユリ!お風呂上がりの茜くんだよ!可愛い〜〜!」
ダボっとしたTシャツも、セットされていない髪も、全部新鮮で可愛い!
大興奮の私を、はいはい、とあしらうユリ…。
「よし、みんな集まったね。
じゃあ、肝試しを開始しまーす!」
少し小声の郁人に、みんなも小声で「いぇーい!」と答えた。
「じゃあこれクジなので、同じ数字の書いてある男女がペアね。こっち女子のクジ。桃ちゃん回して〜」
「はーい!」
郁人くんから受け取ったクジの入った袋。
小さく折りたたまれた紙を1つ引いてから女子に回す。
茜くんと、ペアだったらいいなぁ…。