３秒後、きみと恋がはじまる。

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「…な、なんか怖くなってきた」



もう、しばらく茜くんに会いに行っていなかったから。
特進科の校舎に行っていなかったから。


だからなんだか、特進科が別の場所みたいに遠くて。

急に、この普通科と特進科を繋ぐ渡り廊下を渡るのが怖くなってしまった。





私、これから茜くんに告白するんだ。
私、これから茜くんに振られるんだ。




そしたらもう、きみを追いかけることはできなくて。

きっぱり諦めて、新しい恋を探さなきゃいけないんだ。



「……嫌だなぁ」



そんなの、嫌だなぁ。

茜くんと、もう話せないなんて。

茜くんが、他の誰かの彼氏になるなんて。



そんな未来、想像したくないな。