3秒後、きみと恋がはじまる。



「茜くん、が、あの時の男の子なの……?」



「……そうだよ」




「ごめん、私、あの頃の記憶、あんまりなくて…。
毎日 喘息のせいで苦しかったから、思い出したくなかったんだと思う」


「うん、そうだろうね」



だって、信じられなくて。

大好きな茜くんが、お医者さんになろうと思った理由が、私だなんて。


あの時、魔法をかけてくれた男の子が、茜くんだなんて。


そんな奇跡が、あるなんて。



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