3秒後、きみと恋がはじまる。
「茜くん!私、文化祭実行委員になったの」
昼休み。茜くんのクラスに行って、サンドイッチを食べている茜くんににこにこしながら話しかけると、「へえ……大丈夫なの?」と心配そうな目で見られた。
「今日の放課後に集まりがあるんだ」
「そう、迷惑かけないようにな」
……私のこと、信頼してなさすぎじゃない?
迷惑かけに行くんじゃなくて、むしろ役に立ちに行くような気持ちなんだけど…。
そんなことより、サンドイッチを食べてる茜くん、格好いいなぁ。
この人、私の彼氏なんだよね?
夢みたいだなぁ。
「茜くん、好き!」
「はいはい」
「茜くんは?」
「……言わない」
やっぱり簡単には言ってくれないか…。
まだ茜くんに、好きって言われてないなぁ。
遠回しには言われたけれど、やっぱりちゃんと言葉にしてほしい気持ちはある。だって女の子だもん。