涙の記憶
第2章

〜電話〜

放課後

「そう言えば柊真って誰?」

私は真希に言った

「柊真君は最近遥輝君と仲良くなった子だよ!
職人の仕事をしてるんだって!」

「ふーん、知らなかったそんな子」

そんな会話をしながら家に帰る

その夜、突然携帯が鳴った

携帯を見ると


「遥輝」

「こんな時間になんだよ...」

そう思いながら出る。

「...もしもし?」

出た途端大きな声で

「やったー!俺の勝ち!」

遥輝の大きな声が電話越しに聞こえた

思わず携帯から耳を離す

「うるさいなぁ!何?」

私は少し怒りながら話しかける

すると

「悪ぃ、今柊真とどっちが電話早く出てもらえるか勝負してたんだよ」

「そんな事なら真希にかければいいじゃん」

「真希いまお風呂だからさ」

そんな会話をしていると後ろの方から

「俺に代らせて」

知らない声の男の子

「いいけど、梨花柊真に代わってもいい?」

「別にいいけど」

少し待っていると

「...もしもし?」

少し低くて落ち着いた声

「あっはじめまして梨花って言います」

「知ってるよ遥輝の幼馴染でしょ?」

「うん、そうそう」

少し話をしてるうちに話が弾む

10分ぐらい夢中で話していると

「梨花〜!お風呂入っちゃって〜!」

お母さんの声が聞こえた。

(いい所なのに...)

渋々ベットから起き上がる

「ごめん柊真君あたしお風呂入ってるくるね!」

「うん、いってらっしゃい」

「じゃあね!」

プチッ...

携帯を数秒見つめてまたベットに寝っ転がる

柊真君...

一体どんな人なんだろう...

目をつぶりながら考えていた

下からお母さんの怒った声が聞こえたので
慌ててお風呂場に急ぐ。

....

お風呂から出てまたベットに倒れ込む

すると

「...ピロン」

突然Limeの通知が鳴った

また遥輝かなと思い携帯を見ると

「柊真が友達に追加されました」

慌ててベットから飛び起き携帯を見つめた


「さっきは電話ありがとう遥輝からLime貰ったから良かったら追加してね」

突然のメッセージで慌てて携帯を閉じた

「どうしよう、なんて返そう」

数分考えて文字を打ち始めた

「柊真君追加ありがとう。また電話しようね!
楽しかった!おやすみ!」

送信...

しばらく待っていると

「...ピロン」

「こちらこそありがとう、また明日、おやすみ」

そのメールに返信をしようとしたら突然の睡魔に襲われて梨花は深い眠りについた

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