恋色。
『 恋色 』
「…は?」
「幼馴染だし、いつもバカにされてるし、実際バカだし、女子にモテる頭のいい幼馴染の晃佑に、わたしなんか絶対似合わないし、わたしなんか絶対…」
「ほんとバカだよな」
「ごめん…」
「俺は女が嫌い、けど侑南は好き、それだけ」
「なんか全てが急すぎるけど…」
「お前が感情の色とか言い出すからだろ」
「言ってよかった」
「若干気まずい」
「じゃあ今の色は何色かな」
「だからピンクだろ?」
「ううん、恋色(コイイロ)、かな。」
「どんな色だよ」
わかんない。
ピンクなのか、黄色なのか、青なのか。
それはわからないけど。
淡いいろんな色が、絶えずゆっくり動いていて、優しくて、ほんわか暖かくて、ふわふわするこの気持ち。
「わからないけど、今の気持ち、恋色だよ」
「恋色か」
「うん、なんだか、素敵だね」
この気持ち、一生忘れない気がする。
思いが通じあったこの気持ちは一生…
「いや、恋色ってなんだよ、相変わらず意味わかんねえわ侑南」
「ちょ、雰囲気崩さないで!?今、ふわふわ〜ってとってもよかったのに!」
「知るか」
「もう!晃佑バカ!」
「お前よりは頭いいよ」