恋色。
『 真っ黒と真っ白 』
「まぁそういうことになるかもな?」
「うるさい、真っ黒晃佑に言われたくない」
「は?」
「捻くれて意地悪な晃佑は真っ黒だもん」
「黒じゃなくて真っ黒なのか?」
「うん、黒光りしちゃうくらい真っ黒」
「うるせーよ」
『うざい』『は?』『うるせー』は日常茶飯事。
口も悪いし、わたしを見る目はいつも睨んでるような目。
「じゃあ侑南な真っ白だな」
「え!純粋!」
「ちげーよバーカ」
「だって純粋って真っ白な感じするでしょう?」
真っ白と言われたら?
真っ白ツヤツヤなお米。
冷たい雪。
何にも染まっていない白。
「馬鹿正直だし、普段からぼーっと何も考えてなさそうだし」
「ただの悪口じゃん」
「褒めるなんて言ってねーし、やっぱバカ」