同期に恋して 〜ずっと片思い〜
うわべでは綺麗なことをいっているけど、人に仕事を任せられないのも、後輩を指導する立場として失格だ。
自分でやった方が早いとか思ってしまう。
「おっしゃる通りです」
反省して箸を置いた私に、涼真は「あーもう!」そう言うと、私の口に唐揚げを突っ込んだ。
「ううん!」
文句を言いたかったが、またもやきちんと声にならない。
そんな私を見て涼真はケラケラ笑っている。そしてそんな涼真に私も笑えてきた。
「俺はさ、ちなが一人でがんばるのが嫌なだけだからな。誤解するなよ」
笑いながらそう言ってくれる涼真に、私も笑顔を向ける。
この今の関係がやっぱり居心地がいい。
モゴモゴと唐揚げを咀嚼すると、改めて私は涼真に頭を下げた。
「ありがとう、涼真」