同期に恋して 〜ずっと片思い〜
「なんかまた泣きそうな顔してる」
少し悲し気に言った涼真に、私はブンブン首を振った。
「そんなことないよ!お腹すきすぎたかな」
無理やり笑顔を作って、涼真をみた。
「ふーん」
少しだけその答えに不服そうな涼真だったが、私の肩に手を回して何故か耳元でささやいた。
「ちなは何にする?」
そんなどうでもいい事なのに……どうして?
『やっぱり彼女じゃない!』
『それでもいいよ!かっこいもん』
所どころから聞こえる声に、涼真は私の気持ちをどうとったかわからなかったが、周りの女の子に見せるためにそれをしたことが分かり、私は胸がギュッとなる。
本当の彼女じゃないのに……。
それでもやはり、同期より少しだけ近くにいる……そう思いたい。