同期に恋して 〜ずっと片思い〜

「みんなありがとう!」
満面の笑みで私たちのところに来た、詩織に口々にお祝いの言葉を伝える。

「私の彼!素敵でしょ!」
案の定発せられた、詩織の言葉も主役の今日は許されるだろう。

「うん、素敵な彼だね」
私の言葉に、詩織はチラリと私の横に視線を移すと、

「千夏ちゃん、なんかごめんね。彼いないのに、みんなの彼も誘っちゃって。嫌な気分にさせちゃったよね」
その言葉に、友人の一人が声を上げた。

「ちょっと、詩織!その言い方……」
その言葉に、私は笑ってその言葉を制止した。
小さく「ありがとう」とだけ言うと、私は詩織を見た。

「素敵な旦那さんだね。おめでとう。詩織」
そう言って微笑んだ私に、詩織も満面の笑みで彼を見つめた。
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