同期に恋して 〜ずっと片思い〜
「ちな?」
「あれ?」
急に泣き出した私に、涼真は焦ったように私の涙をぬぐう。
「よかった。ずっと涼真は誰にも本気にならないから、好きって気持ちがばれないようにしてたから」
その言葉に、涼真は嬉しそうに笑顔を向けてくれる。
「ちなが、昔男がいたって聞いて、彼氏が欲しいって聞いて、他の誰かに取られるぐらいならって思って。ちなが酔っている間に、付き合う事をOKさせた。そのことを後悔していたんだ……」
「へ?付き合ってたの?ニセ彼じゃなくて?」
その言葉に、涼真が啞然とした表情をした。
「だからか……」
納得したように大きく息を吐くと、涼真は私を見据えた。