【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
「健太くんっ……終わりました……!」
空になった配布袋を持って、俺の方へ駆け寄って来てくれた静香さん。
……け、健太くんって呼ばれるの、へ、変な感じっ……。
こんなに綺麗で、高嶺の花みたいな人が、俺のこと名前で呼んでくれるなんて……う、嬉しいなっ……。
サッカー部のマネージャーやっててよかった……!なんて、他の部員と似たようなことを考えてしまい、慌てて首を左右に振った。
「お、お疲れ様です……!ありがとうございましたっ……!」
「いえ。少しでも役に立てたなら嬉しいですっ……」
そう言って、照れくさそうに笑った静香さん。
……。
……可愛すぎる……っ。
あまりの神々しさに、言葉を失ってしまう。