【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜


「あ……は、はい……」



そう、だよね……

でも、このまま辛そうな和泉くんをひとりにするのは……気が引ける。


……いや、私がそばにいる方が、和泉くんには悪影響かもしれないかな……。

うん、すぐに他のマネージャーさんが来てくれるだろうし……お任せ、しよう。



立ち上がって、佐倉先輩の後をついて行き、健太くんと部屋を出た。




「それじゃあ、俺他のマネージャーに頼んで来ます!」

「うん、お願い」




走って行ってしまった健太くんを見送り、私たちも自分たちの目的地へと歩く。

佐倉先輩はグラウンド、私は食堂。


途中まで行き先が一緒なため、並んで向かう。



「合宿、どう?疲れてない?」

「はい……大丈夫です」



< 194 / 507 >

この作品をシェア

pagetop