【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
どうしたんだろう……?
また私、気に触るようなこと、言っちゃったかな……。
やっぱり、出て行った方がいいかもしれない……。
うん、このまま居座っても迷惑だろうし、もう行こうっ……。
そう思った時、私はこの部屋にきた理由のひとつを思い出した。
そういえば……
「あの……ご飯、食べられそうですか……?」
やっぱり食事はまだ、キツいかな……?
免疫力をつける為にも、出来れば少しでも栄養を摂ってもらいたい。
「……ご飯……」
ぼそりと呟かれた声のトーンから、あまり食欲が無いのだと伝わってきた。
「えっと……早く治るように、少しでも何か口に入れたほうが良いと思いますっ……」
「……」