【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
悪い方向にばかり考えてしまったけど、そんな心配は杞憂だったらしい。
「は、はい……!」
3人のうち1人の女の子がそう返事をしてくれて、他の2人も続くように頷いてくれた。
快く受け入れてくれたことに安堵する。
よ、よかった……。
これで、和泉くんは安心。
「部員って、和泉くんですか……?」
どうやら和泉くんが寝込んでいるということはマネージャーさんたちにも伝わっているのか、ひとりの女の子がそう聞いてきた。
「そ、そうです!210号室で休んでもらっているので、お願いします……!」
返事をして、頭を下げた。
私は出来ない仕事だから、本当にありがたい。
「あの、看病って何すれば……」
あ……そ、そっか。
「少し待ってくださいね!」
ポケットの中からメモ用紙とペンを取り出して、仕事内容を書き綴って行く。