【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
ズルい人。
【side 和泉】
『……また、おかゆ……持ってきてください』
人に頼みごとをしたのなんて、久しぶりだった。
誰かに何かを求めることが、どれだけ無意味なことかわかってから……望むことすら諦めていた。
それを、久しぶりにこの人に……静香先輩に願った。
『はいっ……明日も作りますね……!おやすみ、なさい……』
そう、言ったのに……——
合宿2日目。
昨日よりはマシになったと思うけど、相変わらず高熱が出て立ち上がるのでさえ難しかった。
体、怠い……ていうか痛い。
熱が出るなんて本当に久しぶりだから、弱ったな……。
でも昨日、あの人が来てくれて、看病をしてくれて……
久しぶりに、人の温もりに触れた気がした。
おかゆ……初めて食べたけど、美味かったな……。
今日はいつ、来てくれるんだろう。
あれだけ毛嫌いしていた人を、待ち望んでいる自分がいた。
『……また、おかゆ……持ってきてください』
人に頼みごとをしたのなんて、久しぶりだった。
誰かに何かを求めることが、どれだけ無意味なことかわかってから……望むことすら諦めていた。
それを、久しぶりにこの人に……静香先輩に願った。
『はいっ……明日も作りますね……!おやすみ、なさい……』
そう、言ったのに……——
合宿2日目。
昨日よりはマシになったと思うけど、相変わらず高熱が出て立ち上がるのでさえ難しかった。
体、怠い……ていうか痛い。
熱が出るなんて本当に久しぶりだから、弱ったな……。
でも昨日、あの人が来てくれて、看病をしてくれて……
久しぶりに、人の温もりに触れた気がした。
おかゆ……初めて食べたけど、美味かったな……。
今日はいつ、来てくれるんだろう。
あれだけ毛嫌いしていた人を、待ち望んでいる自分がいた。