【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
静香先輩は何も無いって言ったのに、佐倉先輩はあんな意味深なことを言うし……
俺に一体、誰の言葉を信じろっていうんだよ……ッ。
その場にしゃがみ込んで、頭を抱えた。
佐倉先輩は言うように、2人が付き合う未来を考えると、頭が痛くなる。
やっぱり、静香先輩は佐倉先輩のことが……。
俺の頭の中はまた、わからないことだらけでパンクしそうになった。
ひとつだけ確かなものがあるとすれば……
——俺の中で確かになった、あの人への気持ちだけ。
【side和泉】-END-