【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
……だから私が、ここに入ってはいけない気がしてたまらなかった。
「……で」
リナちゃんは、私を向き合うように座らせて、口を開く。
「どういうこと!?なにが起きたのよ!?ねぇ!!!」
「お、落ち着いてリナちゃん……っ」
「落ち着けるわけ無いじゃない!!とにかく話しなさいよ!!」
随分と興奮しているリナちゃんを一先ず落ち着かせて、私は昨日の出来事を話すことにした。
「あのね……昨日、図書室に和泉くんが来たの。部活のはずだからどうして来たんだろうって、思ったんだけど……」
「あ、そうなのよ。実は忘れてたんだけど昨日部活休みで、代わりに合宿のこと話し合いがてらご飯行こうってなって……」