【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
不安になって皆さんを見つめると、その顔が赤く染まっていることに気づいた。
……ん?
あ、もしかしてっ……。
「大丈夫ですか?まさか、風邪を……!」
和泉くんも体調を崩していたし、もしかしたら風邪が流行っているのかもしれない……っ。
そんな私の考えは杞憂だったようで、マネージャーさんたちは揃って首を横に振った。
「い、いや、平気です!」
「ちょっとくらっときただけで……」
くらっと……?
「……?」
よくわからないけど、大丈夫なら……。
その後、マネージャーさんたちは仕事に取り掛かると言って部屋を出て行き、私は夕飯を作る時間まで休ませてもらうことになった。