【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
「俺、洗濯とかしてるんで、何かあったらいつでも呼んでください!」
「はいっ」と、大きく頷いた。健太くんは満足げに微笑んで、洗濯場の方に走っていく。
私も、調理室へと急いだ。
健太くんが声をかけてくれたおかげで、調理室にマネージャーさんたちが集まってくれた。
今日の夕食はいつも以上にたくさん作るつもりだから、人手があってとても助かる。
「よし、作りましょうか……!」
笑顔でそういうと、マネージャーさんたちも同じように返してくれた。
「最終日は、バイキング形式にしようと思ってたんです……!最後までお疲れ様ですっていう気持ちを込めて」
最後の夕食だし、みんなに楽しく、お腹いっぱい食べてほしい。
「いいですね!」
「うんうん、みんな喜びそう!」
「昨日はあんなご飯しか出せなかったし……あはは」
「きょ、今日はがんばろ!」
気合いを入れているマネージャーさんたちに、私もぐっと手を握った。