【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
……よし。
6時半には料理が全て出来上がって、残りの洗濯をしにまた洗濯場へ戻った。
部員さんたちの起床時刻なので、宿舎から声が聞こえ始める。
私も急ごうと、手を休めることなく洗濯物を片していった。
「静香さん!おはようございます!」
遠くから声が聞こえそちらを見ると、健太くんの姿が。
「あ、おはようございます」
「すみません俺……今起きて……」
顔を真っ青にしている健太くんに思わず笑みがこぼれた。
そんなに申し訳なさそうにしなくて構わないのに。