【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
健太くんもだけれど、みんなに気を使わせてしまったみたいで悪いことしちゃったな……。
「あたしたち、何か手伝えることはないですか?」
「それじゃあ料理を運ぶのを手伝っていただけると助かります!」
そう言うと、みんな「はーい!」と気持ちよく返事をしてくれた。
みんなで料理を運び、朝食の準備はばっちり。
やっぱり人手が多いと、仕事がすぐに終わるなぁ……。
それに、賑やかで楽しいっ……。
「よーし、静香さん運び終わりました!」
「ありがとうございます。えっと……部員さんたちが戻るまで、今する仕事はもうないですね……休憩させてもらいましょうか?」
そういって、にっこりと微笑む。
すると、なぜかマネージャーさんたちは私の顔をじっと見つめて来た。
あまりに凝視され、戸惑う。
「……ど、どうしたんですか?」
ま、まるで獲物を捕らえたような目っ……。