【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
でもそういえば、リナちゃんがそんなことを言っていた気が……い、いやでも、冗談だと思っていたし、信じられないっ……。
「わ、私、嫌われているとばっかり……」
憧れとか、ファンとか……ありえない言葉ばかりだけど、マネージャーさんたちが嘘をついているようには見えない。
自分が思っているよりも、全員から嫌われているわけでは、なかったのかな……。
そう思うと、心がすっと軽くなった。
「高嶺の華すぎて近づけないってやつですよ!実際、声かけられる子なんていなかったし……!」
「でもあたしたち、直接話してみてイメージがらっと変わりました……!」
「もっと高飛車できつい人だと思ってたんで……こんな聖母みたいな人だとは全く……」
せ、聖母……?
「男の子にも媚び売ったりしないし、噂とは全く……っ、あ」
まるでしまったと言わんばかりに、口を押さえたマネージャーさん。