【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜


「ど、どんな人なんですか……!?」

「どこかの人気俳優とかですか!?」

「い、一般の人です……!年下の……」



ど、どうして、そんなにスケールが大きくなるんだろうっ……。




「「と、年下……!?」」



そ、そんなに意外だったかな……。

またしても声を揃えるマネージャーさんたち。もう私は、苦笑を返すことしかできない。



「なんなんですかそいつ……静香先輩振るとか頭おかしいですよ……!!」



どうしてか、怒りを露わにしたマネージャーさんたちに、瞬きを繰り返す。

私のために怒ってくれていることはわかったので、微笑んで言った。



「とても素敵な人ですよ。私にとっては雲の上のような存在なので、フラれて当然だったんです」



ほんとに……素敵な素敵な人。
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