【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜


半泣き状態の子もいれば怒っている子、なぜか瞳に炎を燃やしている子もいて、もう私の思考は追いつかなかった。

と、とりあえず、励まそうとしてくれてるのは伝わった……!

「あ、ありがとうございます……」と戸惑いながら苦笑いを返す。


マネージャーさんたちは一向に離れる気はないらしく、私に抱きついたまま動かない。

よくわからない状況だけど、年下の女の子たちにこうして抱きつかれることなんて今までなかったから、微笑ましくなった。

けれど、そうも言ってられない状態になった。



「み、皆さん、部員さんたちが来ましたよ……!」



あっという間に朝食の時間になっていたらしく、ひとり、またひとりと食堂に入ってくる。

しがみついているマネージャーさんたちは渋々と言った様子で離れ、それぞれの仕事を始めた。

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