【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜




「でって?」



なんだろう……?



「合宿で!佐倉先輩と何があったのよ!」



ぽかんとしていた私に、リナちゃんは大きな声をあげた。

そういえば話すと約束していたことを思い出し、ハッとする。



「あ……え、えっと……」



何から話せばいいんだろう……。

というか、どこまで話していいんだろう。

でもリナちゃんになら、いいかな……?


と、とりあえず、助けてくれたことと……

私は、合宿で佐倉先輩にどれだけお世話になったのかということと、佐倉先輩がモテて困っているから彼女のフリをしてほしいと頼まれたことを話した。





* * * *



「ちょっ……とんでもないことになってるじゃない……!?」



私の話を聞き終えたリナちゃんが、驚愕している。


佐倉先輩はただ彼女のフリをしてほしいってだけだろうし、とんでもないことではないと思うけど、何やらリナちゃんは興奮気味。

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