【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
視線を下げて、俯いた。
「……まぁ、あんたはそうか」
リナちゃんの、ため息混じりの声が耳に届く。
恐る恐るリナちゃんの方を見ると、頭を優しく撫でられた。
「恋愛に疎いから、今すぐどうこうって言っても無駄ね。ま、あたしは静香が幸せになってくれたらいいわ」
り、リナちゃん……。
「リナちゃん、大好「でも、そっか……ふふふふっ、佐倉先輩が……ふふふふふふ」
……。
こ、怖いよ、リナちゃん……。
なにやら不気味に微笑んでいるリナちゃんを、私は苦笑いで見つめた。